カフェ・ド・ギャラリー アダチ

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8:00 - 19:00 金曜定休

全席禁煙 / バリアフリー

座席数:店内44席

岐阜県関市小瀬1833

0575-23-0539

© Cafe de Gallery Adachi

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『コーヒー「こつ」の科学』の言葉イメージ1

コーヒーの本--それも本当によく出来た本を読んでいると--知識というのは言葉をガジェットのように所有するだけでまったく不十分だと、痛い思いをさせられるときがあります。自分だけの歴史観、自分だけの抽出理論、自分だけの焙煎理論。。言葉はいくらでも新しくなりますが、言葉と人とのあるべき関係性とは、本来普遍的なものです。コーヒーはまた、その出自自体がオブスキュアなもので、明確さを持って近づくほど本質的に裏切ってしまうというところがあるような気がしてなりません。

たとえば、ロブスタの起源。

ジャン=バティスト・ルイ・ピエール
(フランス)が発見したという説だと、ウガンダが起源だと言われることがあります。また一方でエミール・ローラン(ベルギー)の発見が最初だという説だと、コンゴと言われます。日本でも大きな二つのコーヒー協会が、それぞれカネフォラの起源を一方では「ウガンダ」と言い、一方では「コンゴ」と主張していますがこれは一体、どういうことでしょうか?

種明かしをすればとても簡単、ウガンダ説の方は、1987年にアルブレヒト・フレーナー(ドイツ)という人が、ジャン=バティスト・ルイ・ピエールの持ち帰ってきた標本の中からロブスタを発見したのです。ウガンダ説は、本当は1985年にエミール・ローランが見つけたコンゴより先に、それ以前のものとされる標本から見つけたものをたよりに、ウガンダで発見されていたのだという主張から来るそうです。

『コーヒー「こつ」の科学』では、ロブスタの起源をたんに「ビクトリア湖の西」と言っています。

このあまりの清々しさに、自分は笑いすら覚えます。

コーヒー「こつ」の科学イメージ1

「コーヒーに関する本で、何かオススメはありますか??」


このような質問をよくお受けします。そのたびに、石脇智広先生の『コーヒー「こつ」の科学』をご紹介しています。コーヒーの文献やコーヒーを取り巻く世相に対して反応的な人たちは数多いのですが、この本では、コーヒーに対して主体的にどう関わっていくかが問われます。


『個人的には、コーヒーはただの嗜好品だと考えています。おいしく飲める範囲で楽しめばいいと思います。体にいいからと無理をして飲んだり、体に悪いからと不当に悪者扱いしたりするのは、やはりちょっとコーヒーがかわいそうです』(本文より)


今後「コーヒーと健康」に関するびっくりするような科学的見解があらわれても、この一節にかなうものは出て来ないと思います。長く時代を超え、規範とすべき本とは、どういう本なのでしょうか。皆さんも考えながらぜひ読んでみてください。


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