先日人と話していたときに、背筋をのばして相対するしかないようなタイプの人から「小森はよく本を読んでいるらしい」といわれ、年甲斐もなくほっぺたを赤くして下を向くなどしていましたが、「カフェ経営について何かおすすめの本はありますか?」「カフェ経営をしたいのですがどんなことに気をつけてやれば良いでしょうか」ということはずっとずっと人から聞かれるので、この際にリストにしてまとめてみようと思いました。
いつものように推敲もせず、ジグザグに折り返して書き直しもせず、久しぶりにただまっすぐに進んでいるだけの文章なので読みづらいところもあるかもしれませんが(読み返しません)、一気呵成のライブ感のほうを大事にしたいので誤字脱字があるかもしれませんが(読み返しません)、このまま勢いで最後まで書き続けてアップしたいと思います。(そうしないと馬鹿馬鹿しく思えて途中で消し去ってしまうと思うので)
というわけで、思いつくままで思いつく順番に上げていくのでこの10冊だけ読めばよいというわけでもなければ網羅的でさえないでしょうし、カフェ経営個人的必読書と銘打ち10冊あげたあとに「あれがあったー」、といって頭をかかえるかもしれませんが、編集なしでのライブ感に全振りしないと嘘のような気がしてしまったのでこのまま以下に書きます。
カフェ経営個人的必読書【10選】
1.『人間主義的経営』ブルネロ・クチネリ

クチネリ氏は自分が個人事業主になろうと決めた直接的なきっかけの人だったので、まずは最初に名前をあげました。一介の事業経営者とは思えないほど文学的な知識がものすごい人で、この本を読んでももしかしたら経営的な話がどこにあるのかと思う人がいるかもしれません。しかし、某雑誌などでクチネリの発言集成を追いかけていたりした人からしたら、これほど経営というものに深く洞察が施された本はなかなかないと思います。以下に続くであろう10冊の本の中では「一番最後」に読んだほうが良い本だと思いますが、一番最後に読んだのにも関わらず、それまで何も学べていなかったと思ってしまう本かもしれません。(個人的にはセオドア・レビットの読解の鮮やかさには痺れてしまいます)。クチネリは本来ならこの本の中に書くべき事柄を決定的にひとつだけ避けているところがあります。そこに気付けるひとはいるでしょうか? もしいたら深く話してみたいです。
2.『マーケティング論』セオドア・レビット

ふたつ目にあげましたが、これもこのリストの中であれば、「最後から二番目に読むべき本」だと思います。レビットも、クチネリと同様文学の知識がとても深い人で、人文学関係の大学教授か何かだろうか? と思ってしまいますが、20世紀のもっとも優れた経営学者でもあるので、寝転がって読むには不適でしょう。言い回しも独特であり、外国語特有の表現も多発している上に切れ味が鋭過ぎるので読んでいてわけがわからなくなるのですが、もっとも意味がわからなくなってきた場面などで、一文を紙に抜き出して書いてみるなどすると、それがどれほどの洞察力で、余人には理解しがたい内容を考察しているかに驚くでしょう。「会社というものは本来潰れない。ホームレスですら生き延びているのだから」というのも、最初は意味がわからなかったけれど、意味がわかると本当に怖いです。
3.『仕事は楽しいかね?』デイル・ドーデン

と、いうわけでこのリストで読んだ本のなかった人に最初におすすめしたいのがこの本です。ips細胞の研究でノーベル賞を受賞した日本人の方が、人生のベストワンと言っておられることにも、この本の有能さがあふれきっていることと思います。レビットと比較すると、すらすら読める度の落差に絶句すると思います。とはいえ含蓄はものすごく、やはり相当な味わい深さがあります。
4.『私のウォルマート商法』サム・ウォルトン

ブルネロ・クリチネリをのぞくと自分がもっとも影響を受けた経営者だと思います。いまだに世界最大の売り上げを誇る(Amazonじゃないよ)会社であり、ジェフ・ベゾスがもっとも研究した一冊でもあり、どんな業種でもどんな業績規模でも役に立ってしまう内容が盛りだくさん。20世紀後半のアメリカで、世界最大のお金持ちだったのに、彼が愛用していたのが中古の軽自動車だというのが本当に好きなエピソードです。本書に貫かれているマインドは、デイル・ドーデンの本の結論とも、似ているところがあります。「まずなんでもやってみて、だめならやめるか改善してみる」。
5.『起業の技術』浜口隆則

経営コンサルタントにお金を払う前に、この本のワークは全部やりましょう。
6.『超ドンブリ経営のすすめ』和仁達也

簿記三級を取る前に、この本の内容を頭に叩き込みましょう。
7.『京セラフィロソフィ』稲盛和夫

あげるか迷いましたが、やっぱり稲盛さんはすごいです。
(それ以上説明いらない)
8.『マインドセット』キャロル・ドゥエック

自分が考えていることにはフレームがあって、それは動かせないものではなくて取り替えられるんだよ、ということがわかりやすく書いてあります。実際に自分の持ち物で一番大切なものはマインドセットなのに、目に見えないどころか、普通の考えでは取り出せないし、矛盾しているけれど使おうとして使えるものでもない、というところに妙があります。こんな言い方をして説明すると不快な感じがするけれど、本書を読んでいると説明関係の本にありえないほど不快さを感じないことに驚きます。
9.『スイッチ!』チップ・ハース、ダン・ハース

良書。とくに、「象使いと象の話」「小さなものの改善に大きな効果がある」「根本的な帰属の誤り」の3つのポイントは、経営で陥りがちな穴ぼこの姿をあらかじめこれ以上ないほどの解像度で描かれている要諦だと思います。読み返すたびにほんとに良い本だなー、と思います。
10.『アルケミスト』パウロ・コエーリョ

『仕事は楽しいかね?』を読んだあとに、他の全ての本を読むのをやめようと思った人。もう一冊だけ、この本だけでも良いから読んでみてください。商売にとって大切なことが全て書かれていますので。
と、いうわけであっという間に10選の枠が終わってしまって、まだあの本も紹介していないし、あああれも忘れていた、なんならお店の本棚など見返してしまったら果てしなく後悔してしまいそうな予感もあるので、いったんこれは読み返さずにここに貼っておいて、そのまま忘れてしまうなどしてみようと思います。
(本当に一回も読み返しませんでした。読みづらいなと思った方はご容赦ください)
